【和歌山】下津町 フロムファーム 蜜柑援農プロジェクト

サトウ

こんにちは。蜜柑援農をオウエンする佐藤翔平(@tempurubato_yh)です。

今回は援農キャラバンを通じて関わった、和歌山県 下津町の蜜柑援農について紹介していきます。

援農キャラバンの取り組み

みなさんは『援農キャラバン』の取り組みはご存知でしょうか?

その前に、援農ってなに?ってところから、先ずは簡単に説明していきます。

援農ってなに?

[名](スル)農家ではない人が、農作業の手助けをすること。多く、都市部の住民が短期間で、摘果や収穫などの作業を補助するものをいう。「援農ボランティア」

出典:デジタル大辞泉(小学館)

文字通り農作業の手伝いをすることです。

農業には繁忙期があり、特に収穫のシーズンでは何処でも人手が必要になる。『短期農業バイト』と検索すると日本中でたくさん募集されているのが分かると思います。

援農=短期農業バイト…と定義することも出来そうですが、援農を体験した僕の体感では少しだけ要素が異なります。

農業バイト=バイトで農作業をする。作業員として農家さんに雇われる。お金を稼ぐためのアルバイトとして農業を選ぶ。
援農=将来就農を検討している人や困っている農家さんを助けたいという思いで人が集まる。農家さんから感謝の気持ちとして何らかの報酬を受けることもある。

微妙な違いではあるのですが、援農キャラバンもこの違いを大切にしていて、何のために参加しているのか…という各々の目的意識の部分を重視して採用活動を行っているようでした。

旅する援農集団

僕が旅する援農集団 援農キャラバン を知ったのは、移動式ゲストハウス ハウスキャラバンを始めるにあたり『キャラバン』というワードでリサーチをかけていた時でした。

▼このクラウドファンディングが出逢い

「援農ってことは農家を支援する集団かな?」そんなことを想像しながらクラウドファンディングの記事に目を通しました。

-引用-

「援農」という文化を広げるために。

農家さんが抱える課題を解消するには、昔は当たり前のようにあった「援農」(農家さん以外の人が農作業を手伝う事)という文化を広め、援農者を増やす必要があると考えましたので「援農キャラバン」として「援農」という言葉を広げながら移動するチームを作りたいと考えるようになりました。

readyfor.jp / 援農キャラバン

とても面白い試みですよね。

移動しながら各地のお手伝いをする旅…HouseCaravanの動きと親和性も高かったので、お手伝いを通じて援農の取組みを発信させて頂くことになりました。

みかんの町 下津町

和歌山県海南市にある下津町は、海と山々に囲まれた谷あいの小さな町。有田市の北隣に位置し、有田市と同じくみかんの一大産地です。

 ▼海南市のここらへん

世界遺産『熊野古道』へと続く散歩道があったり、海のある集落にも出やすかったり…小さなエリアではありますが、とても魅力が詰まっている場所です。

FROM FARM (フロムファーム)

2016年までは神戸の団体がメインで関わっていましたが、地元に根付いた活動として町全体で発展を目指してほしい…という想いを託し、2017年度から地元下津のFROM FARMという食品加工&カフェを運営している会社が、蜜柑援農プロジェクトを引き継ぐカタチになりました。

早速、月刊誌ソトコトで特集を組まれたり、今年も引き続き注目されているプロジェクトの一つとなっています。

▼ソトコトでも掲載された注目プロジェクト

みかん援農を体験した感想

以下、ひと月半の援農体験を通じて、良かったところやきつかったところを包み隠さず書いていこうと思います。

これは僕個人の性格や相性に基づいた主観的な感想になりますので、あくまで参考程度に見て頂けたらと思います。

良かったところ

・農家さんと家族のような関係になれた。
・参加者との交流があった。
・お金が貯まった。
・みかんを見る目が変わった。
・面白い発信が出来た。

ハウスキャラバンの活動では無償でお手伝いをすることも多かったのですが、ここでは農家さんからしっかりと給与を頂けたので、旅資金の確保になり単純に良かったです。12月は残業も多かったから月に22万前後だったかな?頂けました。

みかん農家さんとの接点も、まして体験も今までの人生でなかったので、初めて知ることが多くて良い経験でした。農家さんも本当に日々感謝をしてくれて、そしてしっかりと教えてくれるので、役に立っているという感覚を感じられました。

メンバーとの相性もあるとは思いますが、御飯イベントを開催したり休みの日に出掛けたり、シェアハウス生活の体験も出来ます。同じ仕事をそれぞれの場所で行うので、共通の話題も仲良くなる要因なのだと思います。

きつかったところ

・休みが基本雨の日のみ。
・シェアハウスに大人数生活で消耗する。
・みかんをみ過ぎて気がおかしくなる。
・毎朝7時前にスタート、後半は残業も。
・12月に入ると朝晩は0℃近くなる。
・移動手段がないと何も出来ない。
・農家さんによって当たりはずれがある!?

一応申請を出せば休める…というルールはあるようですが、農家さんも採り終えるために気が気でないため基本的には休みは雨の日のみ。天候が変わり易いので、途中で雨がやんだら途中から仕事…なんてこともありました。

改善!?  拘束時間は勤務時間に含まれないのか…??ということや、数時間前にはその日の仕事の有無を判断してほしい…という要望は昨年度にあげたので、様々な改善点が期待できます。

相部屋のみのシェアハウスに、可能な限りメンバーを集約させ経費をなるべくかけないようにして住まう…というスタイルに僕は消耗していました。同じリズムで大勢の人間が動くので、効率化が非効率を生みます。(同じ限られた時間のなかで風呂や食事などを譲り合いながら済ませる必要性がある)

改善!!…新たに個室プランを用意したりゆとりある人数でシェアハウスに滞在出来るようになったようです。4~7人のシェアハウスを数棟展開に。

農家さんによって当たりはずれがある?そういうととても失礼なようにも聞こえますが、6つほどの農家さんのところに、2・3人ごとに分かれてお手伝いに通うので、農家さんの個性やペースによって仕事量や内容は変わってきます。人間同士の関わりなので相性もあると思います。

改善!? 昨年、働きたくてもなかなか働かせてもらえないメンバーがいたり(休みが多かった)、その逆があったりもしたので、事前に参加者にヒアリングをしたり、昨年以上に事前のマッチング部分は考慮してくれると思います。

一番のネックは移動手段でしょうか。僕は昨年キャラバンカーを持ち込んで関わらせて頂いたので優先的に車を使ったり、そのおかげでリフレッシュすることも出来たのですが、町から少し離れた集落で、最寄り駅まで徒歩でも45分以上かかる場所なので(しかも休みは基本雨日)、クルマやバイクなどがあると尚良いことはいうまでもないです。

改善!? 今シーズンから地元のFROMFARMさんがメインで対応することになるので、不便を解消してくれるケースが更に増えてくると見込まれます。

昨シーズンの体験では、良いところと辛かったところが同じくらいの割合でありましたが、参加者の想いや体験者の声を聞き入れて改善に向かってくれる風土はあるので、年々改善されて『良い感じ』になっている活動だと思います。

下津町 みかん農家の現状

下津町 みかん農家の話

みかんの木からみかんの実が収穫できるようになるまでには最低3年の月日が必要になります。その間にも時間とエネルギーとお金をかけ続け、みかん農家は、一本一本みかんの木に投資をし続けます。

収穫期は1年で約ふた月ほどですが、収穫するための手入れや段取りにその他の10ヶ月を費やします。この期間も、時間とエネルギーとお金の投資をし続けます。

一年手塩にかけて育ててきた『みかん』。

手入れの甲斐あって100%実ったとしても、人手不足で収穫が仮に60%しか終わらなければ、40%は手付かずのまま廃棄になってしまいます。。(一年手塩にかけていても、商品価値のある美味しいみかんになっても…です)

みかんの木は、実を収穫しないでそのままにしておくと直ぐにダメになってしまうそうで、損失はみかんの実だけでなく、みかんの木そのものになっていきます。

例年の人手不足

短期アルバイトの募集をかけても人は満足に集まらず、仮に作業員がきてもお金で人が集まっているだけの状態だったので、その質は悪く、途中から来なくなる人や連絡がつかなくなる人も…。

様々な現状をうけて、みかん農家自体を辞めることを検討していた農家さんも多かったそうです。そんな現状を打破するため、『援農プロジェクト』が行われるようになりました。

援農プロジェクトの紹介はこちらを是非。

現在は、移住者やリピートでお手伝いに来てくれる人も増えて来て、わずか、本当に僅かではありますが、少しずつ変化が見られ始めているようでした。

蜜柑援農 関連情報

最後になりますが、滞在中のブログ記事と拾ってきた動画を紹介して終わりたいと思います。

▼みかんの皮でみかんオイルづくり。

猿でもできる【万能みかんオイル】づくりを紹介していますが、あまりにも簡単すぎてオモロないので、みかんオイルに関する情報を色々とまとめました。

みかん援農滞在中は、『もったいない』と感じてしまう場面がとても多かったです。

みかんは捨てるところがないくらい万能な作物。

伐採されて燃やされる『みかんの木』や、大量に出では捨てられる『みかんの皮』や、二束三文で取引される『B級品のみかん』や…有効活用できる手段はないのかと、滞在期間中にもFB投稿で現状を呼びかけたり、滞在中のメンバーから意見を募ったり、色んな実験をしました。

そして、援農キャラバンの取り組みを紹介している動画も出てきたので、こちらも貼り付けておきますね。

▼こんな動画も出てきた

NHK おはよう関西 援農キャラバン 2014.12.3

みかん援農プロジェクトについては、新しく特設ページも出来たようなので、お問い合わせや詳細に関しては以下のページをご確認ください。

田舎暮らし×農業体験×地域支援。和歌山県の北部、海と山に囲まれ豊かな自然が残る海南市下津町で、みかん収穫の繁忙期に農家さんを助ける援農者を募集しています。シェアハウスで共同生活をしながら、農業に携わってみませんか?『援農』とは、就農ではない新たな農業への関わり方であり、応援の仕方です。

ハウスキャラバンとは

活動期間:【 2016.03~2017.02 】

ハウスキャラバン(別名:移動式ゲストハウス House Caravan)とは、SNSの発信を通じて参加者を募り、旅の日常をシェアしながら、6人乗りのキャラバンカーで日本全国を巡業するソーシャルアクションです。

▼ハウスキャラバンの取り組みや情報はページ詳細へ

https://satoshohei.com/housecaravan/

サトウ

今年で4年目を迎えるみかん農家さんとの共同プロジェクト。その灯を絶やさないためにも、是非ご協力を頂けると幸いです。

当ブログでは、コメント欄やお問い合わせフォームを一切設けておりません。

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▼今回の ご当地○○

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名前:佐藤翔平 / 活動:日本のローカルをオウエンする旅人。 【移動する生き方】を実践する中でみえてきた多様な知見を共有しながら、日本各地の人と面白がれる明日を創るべく様々な社会実験をしてきました。 令和元年より、横浜市のBtoB企業で広報を担当しています。 
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