こんにちは。
ローカルをオウエンする旅人 佐藤翔平(@tempurubato_yh)です。
本日は2015年2月の記事になります。
2015年2月 南魚沼にて
水墨画のような灰色の世界。
ここは、2月の新潟 南魚沼。自転車旅の途中、新潟で越冬することにした僕は、越後湯沢エリアのスキー場で働いていた。
新潟の冬は、太陽が出る時間が本当に少ない。
ほとんどが灰色がかった天気で、曇り空が大半である。目がチカチカしてしまうような明度の高い灰色や、気分が落ち込んでしまいそうな暗い灰色、雪の降る灰色や霧がかったような灰色…。
灰色の天気といっても日によって表情は様々で、雪国で過ごす初めての越冬は、僕に多くの気付きや体験を与えてくれた。見たことのない光景も多く、日常の違いやその土地を体感することは非常に面白かった。
Cafe 邪宗門
協会のような建物
田畑が続く新潟の広い直線道路も、冬場は真っ白な白銀の世界。国道17号線沿いに現れる、ヨーロッパの教会の様な風変わりな建物。『邪宗門』という大きな看板。
スキー場で出会った地元の子が、写真を撮って回っていた僕を案内してくれた一つが、この邪宗門というレトロなカフェだった。
アンティーク空間
なかに入ると目に飛び込んでくる、古い空気を纏ったアンティークな雑貨たち。最低限の間接照明のみで、窓から差し込む光りによって採光をとる店内。
僅かな光りを取り込み拡散させるかのように、古いエスプレッソマシーンや蓄音機が鈍く光っていた。
寡黙な店主
窓辺の席や広いテーブル席があるなか、一番奥の小さなテーブルに腰を下ろした。ものに囲まれる店内で、店主が寡黙に何か仕事をしている。言葉少なに席に通されて、注文をとったら、また何処かへ行ってしまう。…こういう接客もときに悪くない。
そこにあるアンティークなものたちと共に、内装の壁や柱の太い木が、有機的な温かさを感じさせてくれ、灰色の世界から抜け出したような心地になった。
東京の有名喫茶店の分店。
実はこの邪宗門、全国の喫茶店好きには有名で、世田谷や荻窪にも店舗があるそうだ。 石打 邪宗門も分家したお店の一つ。
元々全国に8店舗あったお店も、オーナーの高齢化と共に店舗数が減ってきているらしい。この『石打 邪宗門』は、とりわけファンの間でも聖地化されている場所なんだそうだ。
お客さんの層も幅広く、老若男女、地元の方から観光客の方まで、様々な人が出入りしているようだった。
人気メニュー
朝食をとらずにここへ来たので、モーニングやブランチのような感覚で軽食を注文した。
この日は、ブルーベリーソースがかかった人気メニュー『チーズケーキ』と、イタリアのパニーニのような『ホットサンド』。
セットで700円~900円程度と、決して安価ではないけれど、この空間でこのクオリティの軽食と珈琲が頂けるのなら…満足できる価格だった。
まるでワインのように、発酵・熟成されたような深みのある珈琲は、酸味は少なくまろやかな味わいだった。
地元のお客さんと
しばらく寛いでいると、地元の方と思われるおじさんがお店に入ってきて、一見寡黙な店主と話をし始めた。
先ほど書いたような、物静かで寡黙な印象を店主に受けていたのですが、地元のお客さんが来るやいなや、競馬やパチンコの話を、その土地の言葉で始めた。仕事ぶりや店内の雰囲気とのギャップが、とても面白かった。
(これは偏見かもしれないけど、新潟 南魚沼で出逢った地元の男性たちは、良くも悪くも中学生みたいな人が多かった。酒と女とギャンブルと趣味と…そんな話ばかりだった。それでいてシャイでカッコつけな部分があるので、分かり易く不器用な部分が愛らしかった。)
当初の印象や接客も好きだったが、人間らしい部分が垣間見えて面白かった。こういう部分も大好きだ。
ルクセンブルク製の華やかなカップで頂く、深い味わいの珈琲。アンティークなものが好きな人や古い喫茶店が好きな方には、是非一度立ち寄って頂きたい場所です♪
関連情報
・石打 邪宗門
営業時間: 金~水 10:00 – 17:00
定休日:木曜日
駐車場:あり
邪宗門は、荻窪、世田谷、下田、小田原、石打、高岡と全国に6店舗あります。 2008年12月の国立邪宗門の閉店に続けて、2012年10月に桜ヶ丘邪宗門が閉店となり全国で6店舗となり寂しくなりましたが、他の邪宗門は、長い歴史と供に変わららず営業しています。
それぞれ個性的な邪宗門ですが、どこか共通する空気と時間を感じる事が出来ると思います。国立や桜ヶ丘に通われていた方も、是非お近くの邪宗門にお出かけしてみてください。 –HP
旅とコーヒー。とは
旅とコーヒーでは、旅の途中で出逢った日本各地のカフェやコーヒースタンドを、現地で撮影した写真やエピソードと共に紹介しています。
もともとは、ZINE制作企画やイベント企画などと合わせて、Facebook上に作ったページなのですが、現在はインスタグラムでの写真投稿と、ブログによる記事投稿による情報発信が中心になっています。
▼珈琲好きな人は是非お立ち寄り下さい
https://satoshohei.com/local-coffee-trip/
珈琲と共に、空間や雰囲気を味わうお店。
▷里山十帖 – Booking.com
▷里山十帖 – トリップアドバイザー
感想などを頂ける際は、SNSを通じてやりとり出来たら嬉しいです。Twitterでシェアして下さる際は、メンションをバンバン飛ばして絡んでください。
Facebookページを新たに始めました。もし応援して頂けるようであれば、一緒に育ててくれる仲間を募集しています。
最新記事 by satoshohei (全て見る)
- 【カレーエコノミー】宮城県岩沼市のふるさと納税『にしきやのレトルトカレー』 - 2020-11-03
- 7/22 高崎経済大学で講演します。 - 2019-07-15
- 【熱海】創業70年以上! 老舗レストラン『宝亭』のカツカレー - 2019-06-29