こんにちは。
ローカルをオウエンする旅人 佐藤翔平(@tempurubato_yh)です。
突然ですが、スナックへ行ったことがありますか?
スナックというと、地元の常連さんが半数以上を占めていて…はしご酒2軒目以降に行くような場所で…ボトルを入れて水割りかお茶割りで…酔っ払うと何故かカラオケでハナミズキを歌うのは…そう…私です。(こちらからは以上です。)
冗談はさておき、さいきんはコミュニティ・ビジネス・カルチャー…様々な観点で、スナックにヒントを感じている人が周りでも増えているように感じる。
僕らの同世代でも、スナックイベントや実店舗など実際に場作りの一つとして取り入れている人なんかも出ててきた。
▼スナックを大まじめに研究して見えてきた、スナックと地方と若者の新たな可能性!|ニフティニュース
▼キンコン西野「産業がスナックする」- 日経ビジネスオンライン
さいきん、日本の『スナック文化』に再注目する動きが増えてきている。
ローカルを巡る旅をするようになり、地元の人に連れて行ってもらう機会も出てきた地方のスナック。常連さんばかりのあの空間が何処か興味深く、先日ついにスナック研究会(というのがあるらしい)が出した『日本の夜の公共圏 スナック研究序説』という本をポチった。
早速その本を読み進めると、コミュニティや地方創生における様々なヒントが隠されている気が(僕も)してきた。今回は本の紹介をしながら、『スナック』についての話題に触れていきたい。
スナックとは何か
スナックとは何なのか。
スナック初心者である僕がそれらを語るのは大変おこがましいので、スナックを研究している人たちの言葉を借りて共有できたらと思う。
最も典型的には経営者である「ママ」が一人いて、カウンター越しに接客するような酒と会話を提供する店。値段は、3,000円くらいのボトルをキープし、毎回のチャージも3,000円くらいがほぼ全国一律の標準値。
入店して席についたら、おしぼりとママお手製のお通しが出てきて、キープしてあるボトルを棚から取り出してくれ、呑み方(ストレート、ロック、水割り)を訊かれた上で、酒をつくって出してくれる。そして、だいたいのお店にはカラオケがある。- これがスナックのミニマムな形態である。 日本の夜の公共圏
大なり小なり差異はあるようだが、スナック研究会ではこのように答えているそうだ。確かに僕が旅先で訪れたスナックもたいていそんな感じだった。料金は一人3,000円ほど、定額で楽しめるイメージの場所。
僕の体験した場合でいうと、常連さんである地元の人に誘ってもらうことが多かったので、常連さんのボトルをシェアしていただいたり、ツケがきくお店で会計が無かったり、帰りに車で送迎してくれたり…様々だった。
山形のスナックでは…
自転車旅をしていた時に声をかけてくれて仲良くなったおっちゃんは、自宅に招いてくれた三日間中の二日間も僕をスナックに連れて行ってくれた。(山形のスナックはマジディープだったなぁ。笑)
60歳以上の地元の人しかいない空間に、ヨソモノは横浜から来たアラサー男 僕一人。
育ってきた場所、世代も全く異なる僕が、山形のスナックで何を話し何を歌うのか…ドキドキよりワクワクが先行して、その貴重な体験を存分に味わったのを覚えている。
(あの日を境に、何故かスナックに行くとハナミズキを歌う…という病気にかかった。)
北海道のスナックでは…
20代ー30代の方々に連れて行ってもらったこともあり、北海道のスナックではよりカジュアルな印象をもった。
今風な捉え方をすると、二軒目はシェアカラオケがついている地元の人が行く飲み屋さん…というような感じで、馴染みのスナックで可愛がってもらう。
そこには性別の線引きもなくて、夫婦や親子など家族で行くこともあるし、 デートの延長で行くような場合だってある。『カラオケ付き飲み屋』の概念に『コミュニティ』というものがくっついているような印象だ。
またスナックなのかバーなのか飲み屋なのか…という曖昧さのなかで、別府や竹田や旭川でも『カラオケ付き飲み屋+コミュニティ』という場所はあって、同世代も一部では普段使いしているようだった。
著書:日本の夜の公共圏
この本に書いてあることと実体験を元に、スナックの概要をシェアしてみたわけだが、無論この記事内では書ききれないほどの奥深さと面白さがある。
僕自身が本を読んで感じた印象として、この著書に書かれている主な要素や面白かったキーワードを幾つかあげていく。
多彩な視点で面白がる
この本で書かれている主な要素
・スナックの歴史背景・ルーツ
・スナックの社会的役割
・スナックの特徴や地域性
・人生の学びの舎としてのスナック
・スナックが生んできたもの
・法的観点からみたスナックの可能性
・数字からみるスナックの全容
この本では、ここら辺のことが学術的に書かれている。
主観をもって語られる章や対談形式の章もあるが、基本的には数値化したデータや大量の参考文献を元に語られているので、資料をまとめた資料のような印象の本だった。
僕のように『スナックとコミュニティ』のような観点のみで読み進めようとするとたまに退屈さを感じることもあるのだが、ベースとなる知識や情報とこれを期に対峙できるので、とても面白く読むことが出来た。
面白かった文章抜粋
本文に書かれていた面白かった文章を一部 引用・抜粋・編集して、この本の面白さを少しだけシェアできればと思う。
書籍中にある言葉を幾つかチャプターのように並べるだけでも、今まで「研究の対象」とされていなかったスナックの面白さについて、書ききれないほどの要素が含まれている。
(勢いあまって新たに『スナック』というブログカテゴリーを作りました。今後書籍等を引用しながら、スナックについての様々な共有ができればと思います。)
おわりに
当然のようにそこにあった『町のスナック』。
当然すぎるからこそ語られてこなかった様々な魅力や謎。日本の文化の一つを改めて再発見し編集しなおすことで、次世代に継ぎたい『文化としてのスナック』が語られるときが来るのかもしれない。
今回この本を読んで、いっそうスナックの面白さを感じることが出来たので、早速2冊目のスナック本『スナックの歩き方 (イースト新書Q) 』をポチりました。
スナック研究をするわけではありませんが、僕自身好奇心が高まってきた題材なので、今後もこのブログを通じて知見をシェアしていければと思う。そしてローカルなスナックにたくさん足を運びたい。
旅とスナックとは
旅先のスナック。重い扉の向こうに何があるんだろう。
当ブログ『日本微住計画』は、スナックにおけるコミュニティ形成や店舗形態など、他の業種にはない特異性に注目しながら、この時代ならではのスナックの楽しみ方を共有していければと思っています。
僕自身がスナック初心者ですので、『初心者だけどなんか面白そう…』という人に向けて、同じような目線で情報共有していければと思っています。
▼同じツボを共有出来そうな方はこちらも是非。
https://satoshohei.com/local-snack-trip/
僕をスナックへ連れて行ってー。
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