スナックと住み開き~プライベートな扉の向こう側~

サトウ

こんにちは。

ローカルをオウエンする旅人 佐藤翔平(@tempurubato_yh)です。

プライベートとパブリック、その境界線って何なんだろう?

シェアリングエコノミーといわれる概念が登場し、ゲストハウスのドミトリーのような宿泊空間やコワーキングスペースのような場、また住み開きシェアハウスのような家へ足を運ぶ機会も増え、境界線がよく分からなくなりながらも面白さを感じています。

『所有』や『社会』といった概念が、その境界を作っているのだろうか?…そんなことが頭に浮かび、社会について自分なりに考えることも始めました。

僕が感じている「レイヤーする社会」とはなにか。『私社会』『公社会』という造語を使って解説していきます。

と、そんな固っ苦しい思考に、スナックの話なんかを混ぜ込むこともおかしな話ですが、今回は、『スナックと住み開き~プライベートな扉の向こう側~』というタイトルで、スナックを何故面白がっているのかについて、また少し共有できればと思っています。

スナックのこと

ここ最近、スナックというカテゴリーを作ってまで、スナックについての情報共有を新たにはじめました。(スナックには、未来を考える様々なヒントや可能性を感じています。)

▼スナック研究会『日本の夜の公共圏』を読んでスナックの面白さを再発見した。

さいきん、日本の『スナック文化』に再注目する動きが増えてきている。ローカルを巡る旅をするようになり、僕自身も地元の人に連れて行ってもらう機会が出てきたスナック。重たいドアのあの向こうに何があるのだろうか。

▼スナックはコミュニティや文化、人生を発酵させることのできる場所。

それぞれ異なる要素を持った【常連さん】がいるスナックという場所で、【ママやマスター】が常連さんをかき混ぜることによって、様々な反応を見せながら空間全体が熟成されていく…スナックはまさに文化や人生の【発酵】が行われる場所。

エッセイースナック一覧>>

スナックの再編集

いま日本各地に10万軒あるともいわれているスナック。

このスナックの楽しみかたを再編集し、今後身近な仲間たちとそれを共有できるなら…既に存在する10万軒の場をもっと活かし、日本各地で今までと違う面白がりかたができるんじゃないかと思っています。

新たにハードを作るのではなく、今あるものを違う観点でみてみるという、価値観の見直しやリデザインをする考え方です。

スナックと住み開き

今回は『住み開き』という言葉をスナックと並べてみました。

普段なかなか組み合さない言葉同士も、横においてみることで、そこにある共通点や面白さを感じたりするものです。(ホントかよ。)

住み開きとは

住み開きとは…

住み開きという形態は、簡単にいうと 自宅であるプライベートスペースの一部を開放し、知人友人、あるいは近所の方や見知らぬ他人まで、さまざまな人が集うパブリックスペースとして共有する。【住む】を【開く】活動やスペースのこと。

『住み開き』とは、プライベートスペースの一部を開放し、様々な人と共有する…というような概念の言葉です。田舎のおばあちゃんちに近所の人が上がりこんで、お茶を飲んだり漬物を食べたり…昔からあった光景のそれを、今の時代に合わせて再定義したような言葉です。

スナックはウチである。とは

スナック研究会 の『日本の夜の公共圏 スナック研究序説』という本のなかで、スナックはウチのようなものである…ということが書かれていました。(面白い表現だなーと思いました。)

スナックって大体、外からは窺い知れないじゃないですか。僕はこれはウチだなと思っています。

人のウチにいきなり行って、ドアを開けると奥の方でみんなでコタツで酒飲んでる。そこに「加えてください」と言って、端っこで飲んでいるうちになんとなく仲良くなってあったまってきて、三回くらい行くとバーベキューに誘われるみたいな。

だからスナックはウチなんだと思う。仕事と家と、もうひとつワンクッションなんだね。そこでの別の家族と別の時間を過ごしてリセットしてから母ちゃんのところに帰る。 日本の夜の公共圏 P121

これは著書の中の座談会で、ある一人が語っている言葉の引用文です。あくまで『個人の見解』ではあるわけですが、スナック愛好家の実体験が詰まった言葉なので、幾らかは意味のもつ言葉だと解釈しています。

近しい関係。

住み開きの概念は、プライベートである家をパブリックに近づけたようなもの。スナックはその逆で、(一応)パブリックである飲食店がプライベートに近づいているようなもの。

もしかしたら、この概念の境界線、真ん中にあるような空間や居場所にこそ、僕らは居心地を感じるのかもしれない…そんな風に最近は感じています。

▼人と繋がり共有するために存在する未来の飲食店。
自宅で済ませることもできる食べることを、わざわざお金を払い外に求めることって何なんだろう。そんなことを今一度考えながら、これからの飲食店について僕なりに考えてみました。

おわりに

入りにくさや閉塞感のあるトラッドなスナック。

それはそれで、源流として在り続けていいと思っています。しかし同時に、入り易さや適度な受け入れ姿勢を持ったスナックが、今後少しずつ増え始めると、また新しい層との関わりが出てくるのかなーと思っています。

まさにこの時代の地方の姿勢とも、近しいものがあるのかもしれません。

伝統や文化、全てを手放して今の時代に合わせてカスタマイズする必要はないと思いますが、そこに『今の時代の人』との関わりを考えるのであれば、共に歩み寄るような仕組みや姿勢が必要なのだと思います。

僕らはきっと、

プライベートな扉の向こう側で繋がりたいんだ。

今後も『トラッドなスナック』を共有しながらも、『未来の飲食店』についても考えていきたいと思っています。スナックは、もっと面白がれると思うなー。

旅とスナックとは

旅先のスナック。重い扉の向こうに何があるんだろう。

当ブログ『日本微住計画』は、スナックにおけるコミュニティ形成や店舗形態など、他の業種にはない特異性に注目しながら、この時代ならではのスナックの楽しみ方を共有していければと思っています。

僕自身がスナック初心者ですので、『初心者だけどなんか面白そう…』という人に向けて、同じような目線で情報共有していければと思っています。

▼同じツボを共有出来そうな方はこちらも是非。

https://satoshohei.com/local-snack-trip/

サトウ

僕をスナックへ連れて行ってー。

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名前:佐藤翔平 / 活動:日本のローカルをオウエンする旅人。 【移動する生き方】を実践する中でみえてきた多様な知見を共有しながら、日本各地の人と面白がれる明日を創るべく様々な社会実験をしてきました。 令和元年より、横浜市のBtoB企業で広報を担当しています。 
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