映画『百万円と苦虫女』から考える微住の旅。

サトウ

こんにちは。

ローカルをオウエンする旅人 佐藤翔平(@tempurubato_yh)です。

女優 蒼井優さんは、どうしてこうも映画でフラフラするのでしょうか。フラフラしている僕も、彼女の演じる移動生活に興味津々です。

映画と微住

以前紹介した映画『アズミ・ハルコは行方不明でも、フラフラする蒼井優さんを通じて記事を書きましたが、今回もまた別の映画『百万円と苦虫女』でフラフラする蒼井優さんに着目し、ブログ内でも度々使っている造語『微住』を考えてみたいと思います。

『アズミ・ハルコは行方不明』という蒼井優主演の映画のワンシーンに共感した。今いる場所が辛くて仕方ないのなら…消えてもいいから生きてほしい。

まずはじめに、今回紹介する映画『百万円と苦虫女』について簡単に共有させて下さい。

映画のあらすじ

あらすじ

鈴子は短大を卒業して就職もできずに、しかたなくアルバイト生活を送っているどこにでもいる女の子。どうにかしてこの生活を変えようと考えている中、ひょんな事件に巻き込まれてしまう。

「百万円貯まったら、この家を出て行きます!」 と家族に宣言し、百万円を貯めるたびに次から次へと引越しをして、1人で生きて行く決心をする。

行く先々の街で様々な人たちと出会い、笑ったり、怒ったり、素敵な恋をしながら、自分だけの生き方を見つけてゆく女の子の旅物語。(C)2008「百万円と苦虫女」製作委員会 – You tube

あらすじにあるとおり、100万円貯まったら次の町に出るという移動を繰り返す生活を通じ、様々な出会いや体験を積んでいく…そんなストーリーの映画です。

目的や理由が違うので、重ね合わせてしまうと少しニュアンスが変わってきてしまいますが、2014年から僕が実践している「移動する生き方」とも、どこか通じる部分を感じるライフスタイルを演じられてます。

このブログでも度々紹介している『微住』についても、改めて簡単に共有できればと思います。

微住生活

微住とは『移住・定住』と『旅での滞在』の間にあるような、「旅するように暮らす」「暮らすように旅する」をバッグ一つで実現する、前向きな仮暮らし的生活スタイルであり、地域と繋がるソーシャルアクションのこと。

映画と重ね合わせると、地域と繋がるソーシャルアクションという部分は異なりますが、身軽に日本各地で仮暮らしするというような部分での接点はありそうです。

映画『百万円と苦虫女』を通じて微住を考えるにあたり、今回3つのポイントを取り上げてみました。

注目要素

1.その土地で仕事を探して 働いてみる

2.その土地で一定期間 暮らしてみる

3.町を転々としながら人生経験を積む

1.その土地で仕事を探して働いてみる

主人公 鈴子は、日本各地をキャリーケース一つで転々とする生活を送ります。

海辺の町では『海の家』、山あいの村では『桃農家』、ある地方都市では『ホームセンター』。それぞれ短期のアルバイト雇用のような形ではありますが、様々な職業体験をしながら、自分の長所や向き不向きを実感します。

「こんなことが得意だったらしい。」

短大を卒業したが就職できず、自己否定に走りがちだった鈴子も、環境を変え様々な体験を積むことで、人生の選択肢に触れていきます。

2.その土地で一定期間 暮らしてみる

東京の実家で肩身の狭い暮らしをしていた鈴子は、家族での言い争いの末に「100万円貯まったら出て行きます。」と家をあとにします。

消極的な理由で実家を離れましたが、生活する環境を変えたことで、『誰でもないだれか』になる第二の人生を始めました。

「北海道から来た、弟はいない。」

ときに嘘をつきながらも、誰でもない誰かを生きることで、自分自身と向き合うことを始めていたのかもしれません。そういった経験を経て、のちに『自分自身をさらけ出せる相手』を見つけることになります。

また、その土地土地の人や文化に触れるなかで、自身の中に現れる『(その町に)合う・合わない』の感覚にも気付くようになります。

3.町を転々としながら経験を積む

かき氷を作る才能、桃をもぐ才能など、思いもみなかった経験を通じて、自分自身の違う一面に触れていきます。

一つの町に居続ける選択も出来るなか、『100万円貯まったら次の町に行く』というルールを敢えて自分自身に科したことで、出会いの広がりと共に人生観や可能性を広げていたことは事実でしょう。

彼女がいずれどんな生活に落ち着いたのかは、劇中でも描かれていませんし計り知れませんが、生活環境の良くなかった場所で自己否定感を抱えながら生き続けるよりは、環境を変えたことで得られたものは大きかったはずです。

すがすがしさを感じる表情を浮かべたラストシーンでは、ひと回り成長した鈴子の姿が描かれていました。

おわりに

『関係人口』や『ソーシャル』などの言葉にあるような、自らの意思で積極的に町と関わる姿勢よりは、町に巻き込まれていくような描写のほうが劇中多かったですが、

それでも自分の関われる範囲で、自分の思いに背くことなく、その町に住まわせてもらう…というような姿勢は見え隠れしていたように感じました。

環境を変える方法の一つとして、自分自身の適性と向き合う一つとして、生きかたや働きかたと向き合う一つとして、就活・婚活のようなアクションの一つとして、自分自身のスキル構築やセーフティネットの一つとして、様々な町を一定期間転々とする『微住』という選択も、面白いと思いますよ。

移動する生活を始めて4年目。滞在費無料施設の探し方をまとめました。シェアハウス、移住体験施設、サテライトオフィス、エコヴィレッジやWWOOFまで。日本各地で様々な受け皿が増え、滞在におけるハードルが下がってきています。

微住計画とは

この記事は、社会実験ー微住計画 というカテゴリーに投稿しています。

微住とは『移住・定住』と『旅での滞在』の間にあるような、「旅するように暮らす」「暮らすように旅する」をバッグ一つで実現する、前向きな仮暮らし的生活スタイルであり、地域と繋がるソーシャルアクションのことです。

『関係人口』という言葉と共に、このブログの主軸ワードとして共有していけたらと思っています。

ブログ内 関係人口 記事一覧>>

サトウ

これも一つの微住の入り口…か??

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名前:佐藤翔平 / 活動:日本のローカルをオウエンする旅人。 【移動する生き方】を実践する中でみえてきた多様な知見を共有しながら、日本各地の人と面白がれる明日を創るべく様々な社会実験をしてきました。 令和元年より、横浜市のBtoB企業で広報を担当しています。 
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