こんにちは。
ローカルをオウエンする旅人 佐藤翔平(@tempurubato_yh)です。
高知に住み始めて、ひと月ちょっとが経過しました。
いま現在、移動手段が徒歩のみであることもあり、高知市内をよくパトロールしているのですが、最近一つ気付いたことがありました。
高知は『公共空間を曖昧にすることに長けている文化圏』なんじゃないか ということです。
公共空間を曖昧にすることに長けている文化圏
今日も高知の人たちは、
青空の下にマチをつくっていた。高知には、公共空間を【曖昧にする】文化の存在、面白さを感じる。
ひろめ市場も、街路市も、おきゃくも、【道】【店】【他者】なんかの境界線が、曖昧なのが実に面白い。
これが昔だし、これが未来だと思う!#高知市 pic.twitter.com/HPEXp5hiu9
— 佐藤翔平 / 移動する生き方。 (@temporubato_yh) 2018年3月17日
今までも、これに似た感覚は何度か抱いていたのですが、幾つかの要素が重なったことで、その認識はいっそう強くなりました。
日常 × 街路市
日常 × 屋台
日常 × 屋外
日常 × ひろめ市場
日常 × おきゃく
裏付けのない完全な主観ですが、現段階での認識を一度整理してみたいと思います。
日常 × 街路市
高知では街路市の文化が昔から根付いていて、定期市だけで『火曜市・木曜市・金曜市・オーガニックマーケット(土曜市)・日曜市』と、週の大半、何処かで露店が出ています。
街路市のご案内
街路市は週4日。日・火・木・金曜日にやりゆうぜよ!- 高知市HP
陸の孤島と表現されることもある高知市ですが、いうても人口33万人ほどいる都市。高知県の県庁所在地でもあるそんな都市で、週5日、街路市が行われているなんて、それだけでなかなかカオスだと思いませんか。
もっとも土佐の日曜市は、元禄3年(1690年)以来、300年以上の歴史を持つ街路市ともいわれています。歴史と共に継承され続けている、高知の文化ともいえますよね。
だからなのか、道を封鎖して何かやっている場面によく出くわします。笑
街路市でなくても、バザーや屋台が広場に出ていることも少なくなく、高知のお店は青空が似合います。
店の要素を【外】(公共)に出し、夜には店じまいをして【内】(私設)に戻す。ハコがあってもなくても、そこには【店】がある。とても面白いなーと思います。
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日常 × 屋台
昨日撮影した、高知のトランスフォーマー。
道と道のあいだにある、浮き島のような空間に、屋台を設営。営業は夕方以降。
それまでに設営をして、仕込みも万全に仕上げて、おくのだろうかな。
屋台営業、海外でいうフードトラックみたいに、もっと流行りそうなものだけどね。😊
#高知屋台 pic.twitter.com/bgaEXXN83Q— 佐藤翔平 / 移動する生き方。 (@temporubato_yh) 2018年3月19日
屋台といえば、高知では『屋台安兵衛』がもっとも有名ですが、屋台営業をしているお店は一店舗だけではありません。様々な境界線を曖昧にする『屋台』も、非常に面白い形態ですよね。
屋台で交流が生まれやすいのは何故なんでしょう。
カウンターがあるからでしょうか。相席になるからでしょうか。外の要素が、適度に開放へ向かわせるのでしょうか。人と人との距離感でしょうか。興味深いです!!
時代感を考えてみても、海外のフードトラック、移動式のキッチンカーのように、もっと主流になっても良さそうですけどね!!
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日常 × 屋外
高知の人たちは、屋内と屋外のすみ分けもユルいので、青空の下でさす将棋や碁も日常的。
所得は全国でかなり低い方ですが、豊かさとは何か、考えさせられる場所でもあります。 pic.twitter.com/bEDQzH4jbO
— 佐藤翔平 / 移動する生き方。 (@temporubato_yh) 2018年3月17日
高知城へと向かう道の途中、公園の脇で将棋をさしている人たちがいます。
おじいちゃんたちだけかと思いきや、そこに子供や若者の姿が見受けられたり…面白い光景です。
僕の地元、横浜でも似たような場面をかつて見たことがありますが、それは地区センターのような、屋内公共施設でのひとコマだったのを記憶しています。
公園は公共空間。
そのように認識すれば、ごくごく自然な風景かもしれませんが、その光景が日常的すぎて、とても眺めていて和みました。豊かだなーと感じました。
日常 × ひろめ市場
高知へ来た際は、必ずといっていいほど勧められる場所があります。
その一つが、この『ひろめ市場』。
観光地としての要素を持ちつつ、地元の人が普段使いしている【飲みの集会場】でもあるため、普段からとても賑わっています。
高知へ遊びにきた当初は、『ひろめ市場は観光客が行くところ!!』と、そういったニュアンスを感じていましたが、ここに住んで色んな方と交流していると、必ずしもそうでないことを知りました。
僕と同じ感覚で面白がるとすれば、ひろめ市場は『ゲストハウスのバースペース』のようなところです。地元の人とヨソモノが、お酒を交わし交流をするところ。出逢い、情報の交換をするところ。
今でこそ、こういった場所を構築しようとする動きも増えてますが、ここひろめ市場は、地でいっている感じがありますね。
日常 × おきゃく
先日開催されていた、酒飲みによる酒飲みのためのイベント『土佐のおきゃく』。
ひろめ市場や高知元来のおきゃく文化をデフォルメして、更にイベント化したような面白さがありました。
土佐では酒宴のことを「おきゃく」と言うがよ。 自由で、楽しく、にぎやかで分け隔てのない「土佐のおきゃく」は 土佐流の人生の楽しみ方ながよ。土佐の「おきゃく」で待ちゆうよ! – 土佐の「おきゃく」2018
来客をみんなでもてなす。
もてなすといっても、立場はわりと対等。
日本で一般的にいわれるような、身を粉にして客にサービスする『おもてなし』とは異なり、わけ隔てなくみんなで楽しむことが、おきゃくの真ん中にある価値観なんじゃないかと、ここへ来て感じています。
イベント化した『土佐のおきゃく』では、商店街に畳を敷き、コタツを出して、みんなで飲む場になっていました。
ライブやよさこい、トークやゲームを織り交ぜながら、高知市内各所がイベント会場となっていました。
宅飲みと外飲みがMIXされ、家と街がMIXされ、他人と友人がMIXされ…街そのものが一大テーマパークになるような、面白すぎる9日間でした。
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町のすみ分けもゆるやか
すみ分けの仕方も、ユルくていい。
大掛かりに 【⚠禁止】の看板を掲げるでもなく、ユルく、小さく、促している。
<<高知市の半数が知らない英語を使って>>
↑この一文が抜けていた。
非常に重要な一文。ww https://t.co/cLcOy3agE9
— 佐藤翔平 / 移動する生き方。 (@temporubato_yh) 2018年3月17日
そんな感じで、町とのユルい結びつきや、境界線の柔らかな風土を感じるわけですが、ただただ氾濫しているわけではなく、規律はしっかり保たれている印象があります。
『ひろげて、たたむ』文化。
昨日は、酒呑みの酒呑みによる酒呑みのためのヤバいお祭りに参加していましたが、一番感動したのは23時の閉店と同時に照明を落とすひろめ市場の潔さとさっさと撤退する高知県民のマナーです。 pic.twitter.com/vX90fmADCu
— にゃんす@小さなときめき100/100 (@nyansu_nyan) 2018年3月11日
屋台とはそりゃ聞いていたけど、閉店中は本当にただの駐車場みたいになるんだ。
トランスフォームだな、スゴいな。
可能性感じるなーこういう飲食店スタイルも。#高知 #安兵衛 pic.twitter.com/pJ8spybZLc
— 佐藤翔平 / 移動する生き方。 (@temporubato_yh) 2018年2月20日
皆さんきちんと、『たたむ』のです。
こういうことって、秩序あっての面白さや魅力だと思います。素敵なことだと思います。
おわりに
高知市にきて感じた、『公共空間を曖昧にすることに長けている文化圏』という感覚は、老若男女の日常や生活の延長にあり、力が入りすぎていないものだからこそ、面白いのかもしれません。
最近始めた『新たな 意識高い系の取り組み』ではなく、それが文化レベルで継承・共有されているところが、興味深くてなりません!!笑
飲食店2.0を考える際に、とても参考になる町なのかもしれません。
数日の観光では気付けない、生活や習慣に近い微妙な あんばい を、今後も独自に面白がっていきたいものです。
こちらの記事も是非に。
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とまり木ホステルでの日々に関しては、こちらのカテゴリーに蓄積させています。
高知市までの道のり&チケット検索
面白い文化圏だ!!ww
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